ワタシの転職活動は綱渡りでした。
特にお金の面ではギリギリというかとても切迫した状態でした。
ほとんど貯金はない状態で、当初は日々のアルバイトでなんとかやりくりする状態でした。
コロナウィルスが蔓延する中で、日本政府が国民に給付金を支払うことを検討しているそうです。
その条件として、「住民税非課税世帯」という言葉がでてきました。
この言葉を聞いて、転職をしていた当時のワタシもこの条件に当てはまっていたのかもしれないと思いました。
現在のコロナ危機の中で職を失って困り果てている人たちがきっと多くいるのだろうなと想像できます。
現在の自粛経済情勢の中では、求人も減っていることでしょうし、内定取りやめのニュースも出てきています。
転職活動をするには厳しい局面だろうと想像できます。
金なし、職歴なし、求人なし
ワタシの転職活動もこれと似た局面に陥ったことがあります。
資格試験を目指して会社を辞めてアルバイトをしながら資格試験の勉強を始めました。
そのころは合格した未来を夢見て、貧乏生活も我慢することはできました。
しかし、3年間勉強をしても合格できなかった後に感じた先行きの見えない不安感は、今でも背筋がゾッとします。
威勢よく会社を退職しても、合格できなければ3年間遊んでいたのと変わりありません。
社会の目から見れば、「いい歳をして3年も何をしていたのだ」と見られるのです。
転職をしようにも、「たいした職歴がなく、年だけ取っている厄介な人」では、どうにもなりそうにありません。
新卒で入社した会社から出る退職金など雀の涙ほどしかありません。
当然、使い切って無くなっています。
アルバイトをしながら勉強していたわけなので、参考書代や模擬テスト代などの費用にお金は消えていきます。
それでも節約をしながら毎月少額でも貯金をする習慣は身についていましたが、たいしたお金が残っているはずもありません。
精神的に落ち着いていられるはずもありません。
やはり生きていくためには安定したお金がある程度必要です。
転職活動をするにもやはりある程度の安定した収入が必要です。
ここで慌てて転職活動をしても良い結果に結びつくはずもないでしょう。
そこでワタシは、お金の面で安心できるようにすることからまず始めたのでした。
使える制度は何でも使う
まず最初に心配だったのは年金でした。
資格試験も3年間も勉強すれば何とかなるだろうと甘く考えていたので、生活費を優先して国民年金を払っていませんでした。
合格して社会復帰すれば自動的に年金は何とかなるだろうと甘く考えていたのです。
合格できずに新たに転職活動をはじめなければならなくなった現実を目の前にして、将来の自分の年金がどうなるのか不安になりました。
年金事務所を訪れて、事情を説明して色々と質問をしていきます。
その中で年金を滞納していても後から払える制度(後納)のあることや年金の支払いを免除される制度があることを初めて知りました。
しかし、当時の年金の後納制度には、遡って支払いのできる期間の制限が短ったのです。
3年分丸々後納するほど貯金はありませんでしたし、当時は2年分程度しか後納できなかったのです。
当時のワタシは今後の生活費を考えて後納はしませんでした。
今は制度がかわって「追納」という制度になり、10年以内で国民年金の支払いが免除等されているものについて後から納付が可能になりました。
お金がないので追納はできませんでしたが、支払うお金がないならば、国民年金の支払いを免除してくれる制度は利用することにしました。
免除の手続きをしないで単なる滞納の状態で支払わないでいると、将来の年金はその期間の分はもらえません。
しかし、国民年金の免除の手続きをしていれば、その期間の年金はゼロになるのではなく、一定程度減額して計算してくれるのです。
日本のセーフティネットは充実しているんだなと感じ、困ったときに本当に助かると感じました。
ただ、こうした制度は自分で調べていかないと誰も教えてくれません。
自分で申請手続きをしないとこうした制度を利用できないのです。
逆に言うと、こうした知識があれば、こうした制度を利用しようと思えば、今の日本にはセーフティネットが充実しているのです。
これでひとまず将来の不安を少しだけ軽減することができ、ちょっと前向きになれたことを今でも思い出します。
やっぱり雇用保険は大事
崖っぷちの転職活動で、資格試験不合格直後に困ったのは、職場の前にお金でした。
アルバイトをしながら生活費をなんとか手にできたとしても、いざ本格的に転職活動をしたいと思っても、転職活動中のお金の問題が解決できません。
お金の不安を抱えながらアルバイトをしながら十分に満足できる転職活動をすることはできそうにありません。
ワタシの課題はアルバイトでは失業保険に入ることができていなかったために、求職期間中のお金の手当てがないことでした。
これがあるのとないのとでは、精神的な面で大きな差があります。
その差は面接にも表れてしまい、結果に大きく影響するでしょう。
そのためワタシは、資格試験不合格後の転職活動では、職務内容や給与よりも優先して、「雇用保険」を必須の条件にしました。
いわゆる社会保障の面できちんとしている会社にまずは入ることを優先したのです。
そのうえで、雇用保険の受給資格を得たら、再び転職活動を再開しようと考えたのです。
むやみに何度も短期で転職を繰り返すのではなく、次の1年後の転職活動の時には、失業保険からのサポートを受けながらじっくり腰を据えて転職活動をできるようにすると考えたのです。